車内からのメール

スプートニクの恋人を読み終わった時はシガーロスを聴いていた。
自分というものの大半をあけ渡して全く別の人間になってしまっても、そう、ただ寝て起きて仕事してご飯を食べて生き続けることができる。

私自身、今までに失ったものや使い果たしてしまった気持ちがあり、通りを行く人々もみなそうならここは亡霊たちの国のようだと感じることもある。亡霊というよりこころの無い人形たち、ロボットたちに成り代わられた寂しい世界。
どこかで本当の自分たちが本当の暮らしを送っている。
私もそこへ行けたらいいと思う時もある。
行かないのだけども。