偶然の

ごろごろ寝てばかりいたので本はいっぱい読みました。

キッチン (角川文庫)

キッチン (角川文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

やがて哀しき外国語 (講談社文庫)

グスコーブドリの伝記

グスコーブドリの伝記

偶然の音楽 (新潮文庫)

偶然の音楽 (新潮文庫)


でもこんなもんか。「偶然の音楽」を読み終えてからさっそく悪夢ばっかり見ています。でも、これ!これがオースター!これが読みたかったんだ。
本編を読み終え、うげええ、とどんよりしながら半ば上の空で柴田さんの訳者解説を読み、続けてページをめくると小川洋子の解説が付いていた。なんと。前に読んだ時も同じ文庫本で読んだはずだが、これについては一切覚えていなかった。


小川洋子の本でも偶然がテーマの「偶然の祝福」という作品があるけど、これはタイトルどおりポジティブな優しい話だったと思う。でも、他の小川洋子の(「偶然の祝福」以前に発表された)作品を読んでから読んだ方がいいんだよ、確か。そして他の作品は決してポジティブではない。優しくもない。

そうそう、「やがて哀しき外国語」に、村上春樹がオースターと一緒に食事する話がありました。ちょっとだけだけど。
さらに、よしもとばななも何かでオースターに会いに行った時の話を書いていました。
これも偶然。


「偶然の音楽」は、閉塞感に息が苦しいままずっと車が走り続けもうどうにもならない所まで行ってしまうっていう、本当にしんどい作品なんですが、なぜか最後まであまり我慢が要らず読み通せる話です。止まらないんです。


「キッチン」は家の棚にあったんですが、よしもとばななの小説で風邪でふらふらしながらジョギングする話あったよな、と思いながら読んでいたら、ビンゴでした。最後の「ムーンライト・シャドウ」がそれ。確かこの話ってよしもとばななの卒業制作だったと思う。とても瑞々しいです。