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リヴァイアサン (新潮文庫)

リヴァイアサン (新潮文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

有頂天家族 (幻冬舎文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

風の歌を聴け (講談社文庫)

私は何度も同じ本を読むのが好き。
有頂天家族は本当に傍にあって助かっている。何度目だ。読むの。
リヴァイアサンは2度目だ。前に読んだ時に、自分の中で「一人称の小説は語り手を信用しない」というルールがあって、やたら疑ってかかったのを思い出した。そうですね。提示する情報の取捨選択によって物事って違って見えますし。特にこの小説の場合、語られる事の信憑性がとても重要だし。ただ、そうはいっても冷静になりきれずに滲み出てくる語り手の人間性を見出せた。うん。やっぱり一人称は人間くさいですね。
「偶然の音楽」は3人称で、語りが冷徹に感じられ、物語の非情さに拍車をかけるのだけど、一人称だとそれはもう主観ですからね。誰かの頭の中の出来事といっても過言ではないわけですから。その語りの外側にイメージが膨らむというか。
これもノンストップで読み終えてしまいました。こうなるとまた別のオースターの小説が読みたくなるところだ。けど、そんなに我侭もいっていられないか。