昼休みのメール

オラクル・ナイト

オラクル・ナイト

無事返却した。
注釈が多いと前に書いたけど、作中作?小説内小説も多数あって、複数の世界が幾重にも重なり合った不思議な重厚感。でも、とても読み易い。
訳者解説では「いくつもの物語を同時進行させるのは一人の人間の日々の精神のリアルな再現」のように書かれていた。
確かにそう思う。
私たちはいつでも考えなくちゃいけない事をいくつも抱えているし、ふとした妄想や回顧や希望も同時に浮かべる。人間の頭の中はカオスなのだ。
でも、繰り返すけど読み易い。
オースター的な世界観や難解な箇所はあるにせよ、愛の物語であるし、長さもちょうどいいし、これはオースターを初めて読む人に勧めやすいかもしれない。

まあでも「偶然の音楽」とかような衝撃はないかもしれないなあ。


私は最初「ムーンパレス」に出会い、「リヴァイアサン」「偶然の音楽」で衝撃をさらに受け加速して全作品読むに至りました。