夜間飛行

視力が良いので、晴れた夜の帰り道は星を見ながら歩いている。特にずっと目を凝らしていると次第に見えてくる小さな光の星を見つけるのが好きだ。星座や星の名前は数えるほどしか知らないけど。
今日もそうやって空を見上げながら帰ってきたところ、例によって時間をかけて見つけた小さな赤い星と黄色い星の間を別の光が点滅しながら通過していった。飛行機である。これも意外なほど小さな光だった。節電なのだろうか?旅客機ではないのだろうな、など、考えながら目で追っていたらその飛行機の光が月の前を通った。
雲の上から、ここから少しだけでも近いところから眺める月は、一体どんな風に見えるんだろう。
今まで夜に飛行機に乗った事はあるけど、月は見た覚えがない。案外同じようなものかもしれない。今度そんな機会があったら確かめてみたい。
唐突に、「夜間飛行」という言葉がとても素敵に思えてきた。